【専門店が徹底解説】パソコンに水をこぼしてしまった時の対処方法
【専門店が徹底解説】パソコンに水をこぼしてしまった時の対処方法
「PCの横に置いた飲み物をこぼしてしまった!」
「防水性のないPCをうっかり水没させてしまった!」
「ペットが飲み物をこぼす問題を起こした!」
とお悩みの方へ。飲食しながらPC作業をしたり、何らかのきっかけだったりでPCに水をこぼしてしまうトラブルは意外と多いものです。
PCのような比較的高い、精密機器を水没させてしまったときは「どうしよう!」と焦ってしまうものですが、冷静な応急処置が重要です。
この記事では中古PCショップのスタッフが、パソコンに水をこぼしてしまった時の応急処置とその後の対処、注意したい点をご紹介します。
場合によっては問題が解決する可能性もありますので後学のためにもぜひ最後までお読みください。
パソコンに水がこぼれた・水没してしまったときの対処法
パソコンに水がこぼれたり水没したりした時は、以下の手順で応急処置を行ってください。
緊急でこの記事を見ている方のためにポイントを絞ってお伝えします。
- まずはシャットダウンして電源を抜く
- 拭ける部分はタオルで水分を除去する
- ノートパソコンならタオルを敷いてひっくり返す
- 24時間以上乾燥させてから電源を入れてみる
- 電源がついたらすぐにバックアップを取る
デスクトップPCでキーボードに部分だけに水をこぼしてしまった時は、以下の手順で処置しましょう。
- すぐにPCから取り外す
- タオルなどで表面の水分を拭き取る
- 本体を裏返して24時間程度乾燥させる
それぞれについて、順番に解説します。
パソコンの水没対応の基本はスマホと同じ
パソコンに水をこぼしてしまったときの対処の基本は、スマホと同じです。
apple社製のiphoneなどのスマートフォンを水没させてしまった経験がある方も多いのではないでしょうか。
どちらも精密機械であり、水に弱く、水分は大敵です。水分がある状態で電気が通ると、回路がショートしてより被害範囲が広がったり故障したりしてしまいます。
そのためパソコンが水没してしまったときは、通電させないということを大前提に応急処置を進めていきます。
水濡れは初期対応がその後の被害状況に大きく影響するので、焦ってしまい冷静な判断が難しいかもしれませんが慎重かつ冷静に進めなければなりません。
まずはシャットダウンして電源を抜く
パソコンに飲み物や水をこぼしてしまったとき、まずは慌てずにシャットダウンしましょう。もちろん強制終了ではなく、[スタートボタン]からシャットダウンします。
パソコンを正常にシャットダウンできたら、次は電源コード(電源ケーブル)を抜きます。外付けの周辺機器をパソコンに接続している場合は、こちらもすみやかに取り外してください。
可能であれば、バッテリーも外しておきたいものです。ただパソコンによってはバッテリーを取り外せない場合もあります。
ノートパソコンの場合は、裏返して底面を見てみましょう。バッテリーが取り外せるタイプなら蓋がついているので、開けて取り出せばOKです。
こぼしてすぐはパソコンが動く場合が多く、気づいたら動かなくなったというケースもあるのですぐに対応しましょう。
拭ける部分はタオルで水分を除去する
パソコンをシャットダウンして周辺機器や電源コードも外したら、拭ける部分をタオルやペーパーで拭き、目に見える部分の水分は完全に取り除いてください。
マウスにも水がこぼれていたら、マウスもしっかり拭きましょう。
PCに水をこぼしてしまった場合、内部まで液体が侵入しているケースがほとんどです。そのためPCを持ち上げたり傾けたりすると、PCの隙間から水分が流れてきます。
もしパソコンの分解もできるなら、分解して内部の水分も除去できればベストです。
ノートパソコンならタオルを敷いてひっくり返す
ノートパソコンの場合、パソコンやマウスの水分をしっかり拭き取った後に本体を裏返してさらに水分を抜きます。
テーブルの上にタオルを広げて置き、その上にノートパソコンを裏返して置いておきましょう。
パソコンを裏返すことで内部の水分が外に流れやすくなり、キーボードの下部分のマザーボード部分(基盤部分)への水の浸入を少し防ぐことができます。
水分をなるべく早く出そうと、むやみにパソコンを振ったり揺らしたりする必要はありません。
テーブルからパソコンが落ちないよう十分注意してください。
デスクトップPCをお使いでキーボードが水没してしまったときの対処については、のちほどご紹介します。
ここまでが、パソコンに水がこぼれてしまったときの応急処置となります。
24時間以上乾燥させてから電源を入れてみる
パソコンに水をこぼした後の応急処置が終わったら、パソコンを裏返して 24時間以上乾燥させます。
「水分を早く出し切りたい」とドライヤーや天日干しをしたくなるかもしれませんが、これはNGです。(詳しくは後述します。)
24時間以上パソコンを放置したらある程度水分が抜けるので、電源を入れてみます。電源コードを差し、いつもと同じ手順でPCを立ち上げてみましょう。
もしここで電源が入らなければ、自分でデータを取り出すことはできません。修理業者の方に依頼することをおすすめします。
乾いた状態にせずに電源を入れると残った水分で基盤やハードディスク(またはSSD)などの重要な箇所がショートしてしまう恐れがあります。
速やかに壊れていないか、まだ使えるのか結果を知りたい気持ちをぐっと抑えて、完全に乾かすことを徹底しましょう。
電源がついたらすぐにバックアップを取る
無事にPCが起動したら、すみやかにクラウドや外付けHDDにバックアップを取りましょう。
もし使えるバックアップデータがあれば、バックアップは取らなくてもOKです。
データのバックアップと取って正常に保存できた後、PCが正常に動いていればそのまま使う方も少なくありません。
ただPCの内部にはまだ水分が残っている可能性があるので、使い続けているうちに基盤部分に侵入してトラブルや不具合が発生する可能性もあります。
電源がついて正常に動作していても、安全に使うためにも念のために修理業者の方に見てもらうのがベストです。
キーボードが水没したときの対処法
デスクトップPCなどの外付けキーボードに水をこぼしてしまった時の対処法をご紹介します。
すぐにPCから取り外す(外付けの場合)
キーボードに水をこぼしてしまったら、まず濡れたキーボードをパソコン本体から外してください。本体とつながったままだと通電の恐れがあり、被害が拡大する恐れがあります。
タオルなどで表面の水分を拭き取る
キーボードの表面や側面など、可能な部分はしっかりタオルなどで水分を拭き取ります。
水分を飛ばす目的でドライヤーや送風機を使うのはOKですが、温風は絶対にNGです。
キーボードを裏返して24時間程度乾燥させる
直射日光があたらない水気のない場所で、キーボードを24時間以上放置して乾燥させます。効率よくキーボードの内部から水を排出するために、裏返したり壁に立てかけたりするのがおすすめです。
24時間以上経過したら、一度パソコン本体とつなげて使えるか確認してみましょう。
パソコンが水没したときの注意点
パソコンが水没したとき、特に気を付けたいのは以下の2つです。
- むやみに電源を入れない
- PCの天日干しやドライヤーはNG
パソコンをうっかり濡らしてしまった時は、だれでも「どうしよう!」と焦るものです。
しかし焦って対処を間違えると、被害が広がる原因になります。
それぞれについて、1つずつ解説します。
むやみに電源を入れない
パソコンを濡らしてしまったとき、まず気を付けたいのが通電させないことです。パソンやキーボード、マウス、スマートフォンなどは精密機器であり、水分が入ることでショートしやすくなり、より被害が増えてしまいます。修理に出す場合、修理代も高額になるリスクがあります。
「PCは大丈夫かな?」とついPCを立ち上げて状態をチェックしたくなりますが、ぐっと我慢して、電源を抜いてください。
PCの天日干しやドライヤーはNG
PCに水をこぼした時、ほとんどの場合内部も濡れてしまいます。
「しっかり乾燥させたい」と天日干ししたりドライヤーの温風を使ったりしたくなりますが、これは絶対にNGです。
PCは精密機器であり水気はもちろん熱にも弱く、変形や変質リスクがあります。また塩分や糖分を含んだ飲み物をこぼした場合、水以外の成分によって熱によって基盤部品やパーツ部分が腐食しやすくなり危険です。かえって悪化してしまう大事になる場合があります。
まれに「早く乾燥するかもしれない」とパソコンを冷蔵庫に入れる方もいらっしゃるようですが、これも避けてください。
パソコンの中に結露が発生して、より壊れる危険性が高まります。
コーヒーやジュースをこぼした時は買い替えになるケースがほとんど
パソコンにコーヒーやジュースといった糖分・塩分が含まれる水分をこぼしてしまった場合、PCの基盤が腐食しやすく大きな被害が発生します。
この場合、残念ながら買い替えになるケースがほとんどです。
PCを24時間以上乾燥させた後、運よく電源が付けばデータは取り出せるでしょう。
自己責任でそのまま使用し続けることは可能ですが、ある日突然動かなくなるなどのリスクはあります。
パソコンの水没を予防する方法
今後水没からパソコンを守るためにできる、3つの予防対策をご紹介します。
防水シートを活用する
パソコンのキーボード部分に防水シートを貼ることで、水没から守ることができます。防水シートは1,000円前後で入手でき、ほこりからもガードできるアイテムです。
防水加工済のパソコンを選ぶ
パソコンの防水性能は「IPX〇」という表記で表されます。〇は数字が入り、値が大きくなるほど水に強くなります。
IPX5程度ならある程度の水没に対応でき、IPX7以上になると水に沈めても大丈夫といわれるほど高性能になります。PCを使う環境に避けられない水没リスクがあるなら、防水性能を持つPCがおすすめです。
保険に加入しておく
また火災保険で家財の破損・汚損保証がついているなら、パソコンの水没も対応してもらえるかもしれません。
火災保険に入っている方は、一度保険会社に利用できるか相談することをおすすめします。
新品であればメーカーの保証に加入している場合もあると思います。備えあれば何とかですね。
水没は対象外の場合もございますが、保障内容を確認してみると良いかもしれません。
まとめ:パソコンが水没して買い替えたい。そんな時はプロへお任せ!
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この記事を監修した人 | 中古パソコン専門店「くじらや本店」の店長
青森県八戸市出身。ネットショップ、EC運営歴15年以上。多くのECサイトやショッピングモールに携わってきている。現在ではWindowsパソコンに関する便利な機能やテクニックを教えるくじらや通信の配信者。WordPressを中心にコンテンツSEOを行っている。
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