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中古PCに付属する「Office」のライセンスは本物か?
中古PCに「Office付き」と書かれていても、それが正規ライセンスとは限りません。
中古市場では、ライセンス内容が分かりにくい商品や、規約違反・非正規の可能性がある商品も見られます。
正規かどうかを見抜く鍵は、エディション名・ライセンスの説明・販売店の信頼性の3点にあります。
2026年4月更新読了約7分

この記事は中古パソコン販売歴10年のくじらやスタッフのタムラが、購入相談データ(※年間約8000件)をもとに執筆・監修しています。
「正規ライセンスかどうか」を判断する観点
・1〜2万円のPCに「Office Professional Plus」が付いている → 強く警戒
・エディション名が「Office 2021」など曖昧 → 要確認
・ライセンスの入手経路や引き継ぎ方法の説明がない → 要確認
・正規品でもカード、デジタル購入、再生PC向け正規提供など複数の形がある

中古PCに付属するOfficeの全体像
中古PCに「Office付き」と書かれている場合、その中身は大きく分けて3種類あります。
区分 内容 判断
正規提供が確認できる MARなど、再生PC向けの正規提供が確認できるもの
ライセンス根拠が不明 エディション名や引き継ぎ方法の説明が曖昧なもの
明確に危険 Professional Plus、LTSC、KMS認証、クラック系の記載があるもの ×
ややこしいのは、2番目の「規約違反だが本物のキー」のパターンです。プロダクトキー自体はマイクロソフトが発行した本物なので、最初は普通に認証できてしまいます。ただしマイクロソフトは不正なライセンスを監視していて、見つかり次第そのキーを停止します。買って数ヶ月後に突然使えなくなるトラブルの大半は、このパターンです。

正規ライセンスのパターン
中古PCに正規のOfficeが付属しているケースは限られています。具体的には次の3つです。
MARプログラム経由のライセンス
MAR(Microsoft Authorized Refurbisher)は、中古PC再生事業者向けにマイクロソフトが用意している正規ライセンスです。マイクロソフトに認定された業者だけが扱えます。MAR事業者が販売するPCには、銀色のシールにMARロゴが貼られているのが目印です。
未認証で残っていたPIPC版(プリインストール版)
法人払い下げ品のうち、Officeが最初から入っていたが一度も認証されずに残っていた個体に限り、ライセンスがそのまま有効な場合があります。ただし2021年途中以降、PIPC版もMicrosoftアカウントへの紐付けが必須になり、譲渡できる範囲はかなり狭まりました。
Office Premium付きの個体
2014〜2017年頃に発売されたPCに付属していたエディションで、PCと一緒に譲渡できる場合があります。インストール時のMicrosoftアカウントごと引き継ぐ必要があるため、譲渡方法が間違っていないか販売店に確認してください。
正規かどうかを判断する基準は、エディション名が「Personal」「Home & Business」「Professional」のいずれかで明記されているかです。これ以外のエディション名が付いていたら警戒したほうがよいです。

非正規ライセンスの主な手口
格安の中古PCに付属するOfficeで多く見かけるのが、以下のパターンです。
ボリュームライセンスの切り売り
「Office Professional Plus」「Office LTSC」と書かれているものは、企業や教育機関向けのボリュームライセンスです。マイクロソフト公式サイトでも「Office Professional Plusは企業向けの商品で一般消費者向けには販売されていません」と明記されています。これが個人向けの中古PCに付いていれば、ほぼ確実に規約違反です。業者は1つのボリュームライセンスを大量の中古PCに使い回すことで、仕入れコストをほぼゼロにできます。「PC本体+Office込みで1万円台」のような価格が成立してしまうのは、これが理由です。
OEM版ライセンスの不正移植
新品PCに最初から入っていたOEM版Officeを、別のPCに不正なツールで移植する手口です。本来OEM版は、最初に付属していたPC1台に縛られています。OEM版のパッケージにも「本製品のみの転売は禁止です。ネットオークションなどで転売したり、他のパソコンで使用することはライセンス違反です」と記載されています。フリマアプリでの摘発事例の多くがこのパターンだとされています。
海賊版ライセンス・クラックツール
KMS認証の仕組みを悪用したり、クラックツールでライセンス認証をパスしたりするやり方です。クラックツール自体にウイルスやスパイウェアが仕込まれている可能性が高いので、PC自体のセキュリティリスクも抱え込むことになります。
サブスクリプション版を「永続」と偽る
「Microsoft 365」のサブスク契約を中古PCにセットして「永続的に使えます」と書く事例もあります。サブスク契約は契約者本人と紐付くもので、PCに付属させて譲渡できる性質のものではありません。販売者が支払いを止めれば、その瞬間にOfficeは使えなくなります。
「Office Professional Plus」は個人向け中古PCに付属しない
商品ページで「Office Professional Plus 2019」「Office Professional Plus 2021」などと記載されている中古PCを見かけたら、購入は見送ってください。これは法人組織向けのエディションで、個人向けに販売されることはまずありません。

非正規Officeを使うとどうなるか
非正規ライセンスを使い続けると、次のような事態に陥ります。
1
ある日突然使えなくなる
非正規キーが停止されると、Word・Excelを開いた瞬間に「ライセンス認証を行ってください」という画面が出て、編集機能が止まります。早い場合は使い始めて1ヶ月以内、長くても1〜2年で停止されるケースが多いとされています。
2
販売店に連絡しても解決しない
非正規Officeを売る業者は、屋号や販売アカウントを頻繁に変える傾向があります。1年経って「使えなくなった」と問い合わせても、すでに連絡が取れない、というのがよくある結末です。マイクロソフトのサポートも、非正規ライセンスには対応してくれません。
3
法的リスクを抱える
買った側にも著作権法違反のリスクが及ぶ可能性は否定できません。実際、長野地裁ではプロダクトキーをネット販売した男性に対して損害賠償請求を認める民事判決が出ています。「知らずに買っただけ」が通用しない場面も出てくるかもしれません。
4
リカバリすると使えなくなる
非正規Officeの中には、PCを初期化(リカバリ)した時点で再認証できなくなる作りのものもあります。ウイルス感染や不調で初期化したくても、Officeを失うのが怖くて初期化できない、という状態に陥ります。

購入前に確認すべき5つのこと
中古PCを買うときにOfficeのライセンスが正規かどうかを判断するチェックポイントです。
1
エディション名が明記されているか
「Office 2021」だけの記載はNGです。「Personal」「Home & Business」「Professional」のいずれかが付いていることを確認してください。「Professional Plus」「LTSC」が含まれているものは法人向けライセンスなので避けます。
2
プロダクトキーの渡し方
正規品はPC本体に貼られたシール、または専用のカードで渡されるのが基本です。「メールでキーを送ります」「インストール後にテキストファイルで渡します」という形態は、ほぼ非正規と考えてよいです。
3
価格が極端に安すぎないか
マイクロソフト公式での永続版Officeの実売価格は3万円前後です。中古PC本体が2万円で「Office付き合計2万5千円」のような価格なら、Officeの仕入れコストがほぼゼロという計算になります。値段の根拠を考えると不自然です。
4
販売店の素性が確認できるか
特定商取引法に基づく表記で会社名・住所・電話番号が確認でき、古物商許可番号が明記されている店舗を選んでください。1年以内に屋号を変えていないか、運営年数が短すぎないかも一つの目安になります。
5
MAR事業者であるか
マイクロソフト認定の中古PC再生事業者(MAR)が販売しているものは、ライセンス面ではまず問題ありません。商品ページや本体に「MAR」ロゴ入りシールがあるかをチェックしてください。MARではないがWPS Office(キングソフト製の互換ソフト)を「Office」と書いている店もあるので、Microsoft Officeなのか互換ソフトなのかも合わせて確認するとよいです。
当店では正規ライセンスのOfficeを付属させた中古PCのみを取り扱っています。「このPCのOfficeは何版ですか?」「プロダクトキーはどう渡されますか?」といった事前のお問い合わせも歓迎しています。納得して購入いただくため、メール・電話どちらでもご相談を受け付けています。

くじらやについて
正規ライセンスのOffice付き中古PCをお探しなら
当店では正規ライセンスのMicrosoft Officeを付属させた中古PCを取り扱っています。エディション名・プロダクトキーの形態を商品ページに明記し、20項目検品・OS初期化済みでお届けします。

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よくある質問
Q中古PCに付いているOfficeは違法なものが多いのですか?
すべてが違法というわけではありません。MAR事業者など、正規ルートで仕入れた業者が販売しているものは問題ありません。ただしフリマアプリやECモール上の格安中古PCに関しては、非正規品が大半を占めているのが実情です。価格帯と販売元で見分ける必要があります。
Q「Office Professional Plus」が付いているPCは買ってはいけませんか?
商品ページで「Office Professional Plus」「Office LTSC Professional Plus」などと記載されている場合は強く警戒してください。これらは主に組織向けのボリュームライセンス系エディションで、一般的な個人向け中古PC販売とは相性がよくありません。購入前に、ライセンスの適法な提供根拠を確認できないなら見送るのが安全です。
Q認証に成功しているのに、それでも非正規品なのですか?
ありえます。非正規品の多くは、本物のプロダクトキーを不正な経路で流用しているため、最初は普通に認証されます。マイクロソフトが不正利用を検知してキーを停止すると、その時点でOfficeが使えなくなります。「今動いている」は「正規品である」の証拠にはなりません。
QWPS Officeは違法ですか?
WPS Officeはキングソフト社が販売している正規の互換ソフトで、違法ではありません。ただしMicrosoft Officeとは別物なので、複雑なファイルでレイアウトが崩れることもあります。Microsoft Officeとして買ったつもりがWPS Officeだった、というトラブルを避けるために商品名をよく確認してください。
Qすでに中古PCを買ってしまいました。Officeが正規品か確認する方法はありますか?
Excelなどを起動し、「ファイル」→「アカウント」を開いて、表示される製品名(Office Personal、Home & Business など)を確認してください。「Professional Plus」「LTSC」と表示されていたら、ほぼ非正規品です。また、Microsoftアカウントに紐付けられていない、サインインを求められないといった挙動も非正規の可能性が高いサインです。
この記事は中古パソコン販売歴10年のくじらやスタッフのタムラが執筆・監修しています。
最終更新:2026年4月 当店の販売・購入相談データをもとに作成しています。